【選ばれやすい履歴書】丁寧な字を書く時はどこを意識して書いたらいいのか?
前回、内容がしっかりしている履歴書は、丁寧に書かれていて印象がよいものが多いことをご紹介させていただきました。
履歴書に書く手書きの字の話をすると
履歴書を書く時は上手い方がよいのではないでしょうか。(字はきれいじゃないとダメなのではないかというニュアンス)
というご質問をいただくことがよくあります。
結論からお伝えしますと、うまい字でないといけないということはありません。
字が上手いに越したことはありませんが、手書きの機会の多い職場などでない限り、硬筆のように整ったきれいな字(上手い字)は求められないからです。
そして、普段手書きをしない人が急に就職活動で手書きの履歴書を求められた場合、急にうまい字を書くのは難しいと思います。
「簡単に字が上手になる方法」と題した書籍や情報は多々ありますが、履歴書を書く時に最初から最後まで字の書き方を意識し続けながら書くのは、結構難しいと思います。
そこで、うまい字ではなく、丁寧に書くことを意識して頂きたいと思います。
丁寧に書くとはトメ・ハネ・ハライをきっちり書くことです。
書道でいう終筆(収筆)部分について、止めるべきところはトメ、はねるべきところをハネ、払うべきところをハラう、ということです。
トメ・ハネ・ハライは適正な速度でなければきちんと書くことができませんので、丁寧に書くということは、適正な速度で字を書くことでもあります。
では、どうしてトメ・ハネ・ハライなのでしょうか?
丁寧な字の反対はいい加減な字(≒雑)な字です。
別な表現をすると走り書きの字のことです。
トメハネハライをきっちり書かないと、走り書きのような字になります。
例えば
- コンビニなどで急遽宅急便の伝票を書かないといけなくなり、なんとなく周りの目が気になって急ぎ足で書いた時の字
- 学校の黒板の板書で、先生の書くスピードが速すぎて必死に、大急ぎで、書き写した字
そんな時こそ走り書きの字になりやすいのです。
つまり、急いで書いた時に起きる字。
上記のようなシチュエーションで書かれた字であれば仕方がないと思います。
しかし、履歴書は人生を左右する就職活動で使用されるものです。
本人に代わって自分の分身として評価をされる書類の字が走り書きに見える字だとしたらどうでしょうか。
本人は意図せず書いたとしても、結果的には走り書きの字からは、マイナスイメージの想像が生まれる可能性があります。
トメ・ハネ・ハライのすべてがきちんと書かれていない走り書きの字を見ると
「履歴書を急ぎながら書いたのかもしれないな」という想像が生まれることがあります。
『入社後、仕事も雑かもしれない』
はたまた『走り書きで印象のよくない社員を想像』するかもしれません。
そんなことが、走り書きの字で書かれた履歴書を見た人事担当者の頭の中で起きることがあるのです。
過去の自分の経験や、これまで採用に携わり入社した社員の書いていた字と
入社後の評判・活躍ぶりなどを思い出しながら、
同じようなタイプの字を書いている人を想像して、場合によっては印象が悪くなるケースもあります。
逆に、字は走り書きでも、仕事のすごい人材が周囲にいればプラスに働く可能性はありますが
私に近い人事担当者の間では、マイナスな印象を抱く人が多いです。
以前、①丁寧な字 と ②走り書きの字 を見せて
・どちらの字の印象が良くて
・どちらの字の人に仕事をお願いしたいか
と尋ねたところ、9割以上の方が①丁寧な字と回答されていました。
きれいな字やうまい字であるに越したことはありませんが、それ以上に、丁寧な字であることが非常に重要です。
履歴書に限らず願書や、大事なコンテストの申込書など、ここぞという場面ではトメ・ハネ・ハライをきっちり書くことを意識して書いてみてください。